きみはわたしの人生をめちゃくちゃにしにきたみどりの風

愛する子どもとの生活 月〜金更新!(土日祝休み!)

4月19〜20日

4月19日

ともだち家族の暮らす自治体の支援センターに、ともだち家族と行ってきた。
ともだちの長子は、子どもと月齢が数か月しか違わないので、わたしはふたりを生き別れの双子のように思っている。わたしは、久しぶりに双子がそろって遊ぶところを見るのをたのしみにしていた。
しかし、子どもというものは、親が愚かにも期待してしまったことは、だいたいやってはくれないものだ。子どもは初めて訪れた支援センターのおもちゃに夢中だし、ともだちの長子は長子でお気に入りのおもちゃでずっと遊んでいた。運命が交差するように、ほんの一瞬だけふたりは電車ごっこで一緒に遊んでいたが、すぐに別々の道を歩んでいった。
夜は「また▲▲(ともだちの長子)さんに会いたい……ママ、すぐに遊ぶ約束して……」と泣きながら眠りについた。


4月20日

朝ごはんの後、ともだちからもらったコーヒー豆で、子どもが珈琲を淹れてくれた。「ママとパパにコーヒー作ってあげるね!」と言いながらハンドドリップする子どもの姿が天才バリスタのようだった。牛乳と砂糖も入れてくれて、とってもおいしいカフェオレだった。

子どもが引き続き、ひらがなを読むことにはまっている。この日のために取っておいた、赤ちゃんの頃に読んでいた絵本を1冊、「読めると思うよ。読んでみて」と子どもに手渡した。
子どもは1文字ずつひらがなを指で追いながら声に出して読む。
「く も さ ん く も さ ん」
「き ら き ら な あ に」
「に こ に こ お ひ さ ま こ ん に ち は」
赤ちゃんの頃に何度も何度も読み聞かせた絵本を、子どもは全く覚えていない。子どもは初めて絵本に出会ったかのように、夢中で、自分で、読んでいく。
「文字を覚えるってたのしいよね。ママのことを待たなくても、自分で好きな本が読めるようになるんだよ」
自分で子どもにそう言いながら、あと何回わたしの読み聞かせをたのしんでくれるんだろう、と切なくなった。
1冊読み終えた子どもは「もっと読みたい!もっとちょうだい!」と言った。カタカナや促音、拗音がなるべく少ないものを数冊選んだ。子どもは「やったー!」とよろこんで、また読み始めた。
以前、バーミヤンで商品の到着待ちの間に『泣いた赤鬼』を子どもに読み聞かせしていたら、店員さんから「他のお客様もいるのでやめてください」と注意を受けたことを思い出した。読み聞かせが終わってしまうのは悲しいけれど、子どもが自在に文字を読めるようになったら、お互いに好きな本を持って、ファミレスや喫茶店に行って一緒に黙読することができるようになるのだ。バーミヤン、恐るるに足らず。